「堂上、お前趣味変わったんだね」
小牧が今にも噴出しそうな顔で指を刺す。
視線を下へと下げると……
愛の証
今日は訓練の日である。着替えるためにロッカーへと向った。その途中で小牧に会う。
「おはよう」
「ああ、おはよう」
軽く挨拶をして、隣に並んだ。情勢について話をしたり、最近の館内の話題であったり。
十分ほど歩いて到着する。入ってすぐに自分のロッカーのところへ行きシャツを脱いだ。
訓練服をロッカーから取り出し広げる。洗濯したばかりのノリのついた服へと袖を通した。
ベルトを外し、ズボンを脱ぐ。
すると、小牧が「あ、」と声を漏らした。
「堂上、お前趣味変わったんだね」
そう言われて、小牧の指した方向を見る。下だ。
見下ろすと、そこにあったのは。
……郁と約束した、白地にハートの柄のトランクスであった。
小牧は今にも噴出しそうな顔で自分を見ていた。
「まさか、自分で買ったの?」
「違うわ!」
焦って怒鳴ると、小牧は耐え切れないという顔をしてから盛大に笑った。
上戸になった友人は腹を抱えてうずくまる。そんな友人を見下ろして、ため息をついた。
だから、嫌だったんだ。
このとき、自分はすぐに着替えてしまえばよかった。しかし、それを忘れて小牧を見ていた。
ガラッと扉が開く。入ってきたのは手塚であった。
「……堂上一正、いいご趣味ですね」
半ば引きつった顔をして手塚は感想を言った。無理をしているのがわかる。
手塚の後にぞろぞろと他の隊員も入ってくる。皆、自分の姿を見て噴出した。
「やるな、笠原!」
「ぶっ! 愛妻家だな、堂上は! 似合ってるぞ」
さまざまな冷やかしの言葉に耐えること数十分。友人はまだ、戻ってこなかった。
「い、郁ちゃんナイスだね」
ぽんぽん、と肩を叩いて小牧は言った。上戸は未だに納まっていない。
やりきれなくて、とっととロッカー室をでた。
やってられるか!
Yell with Love with the Hardcover One Handのニコラ様より頂きました。
図書館チャットで出たパンツネタを、おねだりしたら描いて下さいましたー!!
しかも、絵だけじゃなくてSSまでつけて下さった上、手郁話のジャージネタ絵までくださった!!
ありがとうございます!!すごくカワイイ郁ちゃんだ!!
ジャージ郁ちゃんはこちら↓